病み上がりの私が新しい生活と資金を得るために挑戦した事。それが、職業訓練である。ただし、訓練だけではタダで専門学校へ通うのと変わりない。
厚生労働省と各県の労働局、ハローワークが取り組み求職者へ案内している職業訓練は、失業給付金を貰いながらかつ6カ月(3カ月)の職業訓練を受けられるのだ。但し、一定期間の雇用保険に加入していなければならない。
ちなみに職業訓練とは、就職に役立つ知識やスキルを基本的に無料で習得することのできる公的な制度です。正式には「公的職業訓練」(ハロートレーニング)といいます。中には1年や2年といった長期の訓練や有料の訓練もあります。
面倒なので詳しく解説しているご覧ください。

私の記事は、この職業訓練給付金のすばらしさを解説するためではありません。なんだか官の考えることは分からんが、それに従わざるを得ない訓練の騒動記です。

まず、私の予定が狂ったこと。それは、心臓バイパス手術により一時的ではあるが障害者手帳が交付されると病院から言われたため入院中に障害者の求人や職業訓練のことばかり考えていたこと。官公庁が障害者の雇用人数をごまかしていたなどの問題もあり、私の様な元気な障害者は需要があると楽観視していたのだが。。。実際は障害者手帳の審査に落ちてしまったのです。
はぁ?手術受けなくても良かったんじゃねえの?
って事があったりして少し焦りながらの退院でした。

医療費は限度額認定で5万、6万前後で済むけれどその時の私には非常にきつい金額でした。
私は、体に検査用のケーブルを付けたまま市役所の福祉課へ生活保護の相談に行きました。退院後にしばらく働けないし収入が無くなるからである。
そこには、70歳にもなりそうな婦人が対応しました。私は、知人が詐欺にあった際の裁判を手助けした際に被告が生活保護に逃げたため、生活保護について調べていて知識があった。
もらえるかは微妙な立ち位置であることは自覚していました。生活保護が貰えない事情は、転がり込んでいた父の年金額が多かったこと。世帯は別なのだが、同じ家屋に住んでいれば同一世帯とみなされるのです。
この問題は、近くにアパートを借りれば解決するだが、一番の問題が「婚姻」。冷え切っているとは言え、子供を絆に籍を抜かずに法的に夫婦であるため妻の所得のため生活保護は貰えない。
これもわかっていた。
ところが、この時対応した老婦人の相談員は、結婚していれば生活保護は貰えませんよとのたまった。
そのほか、嘘八百のもっともらしい話で生活保護の申請を受け付けまいとしている。いわゆる門前払いを企んでいる。
役所は、生活保護の申請書を受け取ると審査を行い概ね2週間程で支給を始めざる負えないため、この申請書を渡さない受け取らないことで申請を門前払いしているのだ。
この時の内容は、録音してある。
戦ってみようかとも思ったが、基本的に生活保護は最後の手段であるため次の機会に声高らかに申請しよう。今は、目先の仕事問題を解決することが先決なのです。
と普通の国民は前向きに考えるものですが、生活保護の実態を知れば知るほど働くことに疑問を持つ制度なのです。

そんな時に私が見つけたのが職業訓練給付金だったわけです。
勉強しながらお金が貰える。病み上がりの私にとってはいいリハビリにもなるわけです。

まず最初の関門はハローワークから訓練を受けなさいと言う指示を貰うことです。
ポリテクセンターなどの職業訓練校に直接行っても受けられないのです。
いろいろ呼び方があるので、ここではポリテクセンターで統一する。
ちなみに、職業訓練給付金の受給申込みとポリテクセンターの申込みとは別の話になる。
「給付金はいらないから職業訓練を受けたい」というケースもあるのだ。
ただし、ハローワークの訓練担当の窓口で手続きすると自動的にポリテクセンターへも申込みが行われる。

具体的には下記のように進む。

①ハローワークに求職申し込みをする。
②職業相談を受けつつ訓練コースを選ぶ。
2、3回相談に行かないとスルーされる場合もあるらしい。
③申込み書を出す前に、受講者に該当するかを確かめて書類を集めておく。
公的書類も必要な場合があるので早めに用意しよう。
※主な書類は、世帯収入・預貯金。
妻子と別居している場合は、少し手間だ。
要は、世帯で収入があるのだから失業しているあなた一人くらい困らないでしょ。と言うことを書類で、いや「困ってます」と証明する必要があるわけです。
通帳のコピーも必要です。
ここで誤魔化して、後でバレると色々やっかいなことになるので正直が一番です。
④問題無ければ申請が受け付けられます。
⑤一週間程でポリテクセンターから受講選考会のお知らせが届きます。
一般常識のテスト、面接です。
私は、ネットで過去問を調べ何十年ぶりに勉強をしました。
漢字は今更頑張っても一夜漬けは無理です。
やるべき予習は算数です。分数の足し算引き算などまだ私が可愛らしい子供の頃以来やってないのであやふやです。

↑少し難しいですが基本、鶴亀算や分数などです。あまりビクつくこともありません、
私の時は、機械系の訓練校だったので図形問題で、多面体の展開図を求めたり、指定の面はどの部分かなどでした。
他に、就職試験でよくある数値の間違い探しなど速さと正確さを求められる試験など。
私がアドバイスできるのは「使い慣れた筆記用具」を使おう。と言うこと。
案内書に色々書いてあるのだが、張り切ってダイソーでシャープペンなどを買い揃えた私は、時間制限のある問題で、ポキポキ芯が折れてかなり焦りました。こんな時はやはり鉛筆です。
受験者を数えたら、募集人数と差があまりなかったので「まぁ全員合格だな」と思いましたが、あとで退職した教官に聞いたら「訓練を受ける必要性を感じない人は落とす」らしい。その教官の担当した中にはパイロットや医者がいたり、東大卒もいたそうです。
私の時にも、司法書士の資格を持った奴がいました。あっと言う間に就職が決まり名前を覚える間も無く去っていきました。
一週間程で、合格書面が届きます。
訓練内容は、またの機会に。これが失業保険の人に比べて職業訓練給付金の人はエグい。