カテーテル治療を終えた私は、再びストレッチャーで移動。治療されたと行っても状況が理解てきないままであり、運び込まれた時の危機感は薄れたように感じるも気分は優れない。相変わらず、床のほんの数ミリの段差が身にこたえる。
エレベーターに乗せられ着いた先は、ICU集中治療室だった。『24 -TWENTY FOUR-』のようだが、一般の病棟に比べガラスで仕切られた空間が並び、医療機器が並ぶ。
ICUの一角に運ばれた私は、手際よく病衣に着替えさせられ、点滴用の管を打たれ、心電図の端子を着けられるとあっと言う間に要観察の必要な重病患者になった。昼の1時過ぎに運ばれ、今が午後5時であった。
腹は空くものの食欲はない。ドクターカーに同乗してきた老父が医師から説明を受けたようだが耳が遠く、私と話しをしていてラチがあかないことがあるのに大丈夫かとの思いが頭をよぎった。
本格的に治療が始まり、点滴の袋が何個か下げられた。24時間の監視と絶対安静である。この時は私はまだ自分の置かれている状況を甘く見ていた。